3次元アリ
せりかに下の名前で呼んでもいいと言われ浮かれる六太。さっそく呼ぼうとした瞬間――遮るように現れたのは、今までトイレに入っていた新田だった。
「ちょっとそこ通してよ、……お兄ちゃん。」
自分を『お兄ちゃん』と呼ぶ新田に対し、ムッとする六太。しかしすぐにニッと親指で自分を指すと、軽やかな笑顔を浮かべた。
「おい、新田君! 俺のこと……下の名前で呼んでくれていいんだぜ? 別に気に入ってないけど。」
少しの間、無言で六太を見る新田だったが――。
「わかった――次の課題で俺に勝てたら……呼んであげるよ、……お兄ちゃん。」
次の課題は、ランニングマシンで走りながら5分間で計算問題を何問解けるかという『計算ランニング』だった。この課題で新田に勝ち、下の名前を呼ばせたい六太は、唯一の特技・エアそろばんで挑む。しかし結果は惨敗。そろばんをリアルに再現しすぎてしまい、走っている最中動いてまったく使い物にならなかったのだ。
「普通に計算した方が早かった……」
うなだれる六太に対し、新田は余裕の表情。
「残念だな、お兄ちゃん。……また明日、勝負してあげるよ。」
何も言い返せない六太、悔しげな表情で――。
さらに続く課題は――難題だった。『多額の予算がかかる宇宙開発事業を非難する辛口キャスターを納得させられるような文章をつくれ。』というものだったのだ。みんなが悩み考える中、六太は白紙にスッと一本の線を引くと、その線をじっと見つめた。子どもの頃日々人と聞いた、宇宙飛行士・野口聡一さんの『3次元アリ』の話を思い出していたのだ。そして色々考えた結果、六太が出した文章は『白紙』。『抗議はしない。』という答えを出したのだ。
「日々人がいる。もうすぐ、日々人が月に立つんだ。」
誰に批判されたって、日々人が帳消しにしてくれる。そう確信したゆえの六太なりの答えだった――。
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宇宙兄弟
TVアニメ『宇宙兄弟』読売テレビ 宇宙飛行士となった弟、無職の兄。約束をかなえた弟、約束を思い出す兄。約束の宙(そら)を目指す、宇宙兄弟の物語が始まる。
放送スケジュール
06/24 (日)
- 日本テレビ・07:00
- 読売テレビ・07:00
- 中京テレビ・07:00
- 長崎国際テレビ・07:00
- TeNY・07:00
11/16 (金)
- アニマックス・19:30
10/18 (木)
- チバテレビ・18:30
前後の話
- 第10話 バスバス走る
- 第11話 閉じ込められたライバル達
- 第12話 わたしの名前は伊東せりかです
- 第13話 3次元アリ
- 第14話 壊れたメガネと足の裏
- 第15話 宇宙の話をしよう
- 第16話 アラームアリ時計ナシ
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