Anitick
第70話

諦めのような覚悟

バトラー室長に呼び出され、自分が新人にしては異例の出世コース、『バックアップクルー』に推薦されたことを知らされた六太。バックアップクルーとして一通り訓練を遂行すれば、次はもう宇宙へ行けるらしいのだが、その行き先は月面ではなく、ISS(国際宇宙ステーション)への搭乗とのことだった。本来は喜ぶべきことだが、シャロンとの約束を守るため、誰よりも早く月へ行きたいと思っていた六太は、大いに戸惑っていた。もしISSの方向に進んだら、宇宙へは近道になるが、月へは遠回りになってしまうのだ。

しばらく一人で考えた末、六太は自分にとって一番の金ピカである『月』を目指し続けることにした。そして、自分よりふさわしい人物である伊東せりかに、ISSへの席を譲ることに決めたのだった。

願い通り、せりかがISSのバックアップクルーに選ばれると、その直後、六太の研修先も決まった。それは、機械音が響く工場の中にある、月面基地局の開発部署だった。これから六太は、少々クセのある技術者・ピーター、ダン、ハロルドたちとともに、バギーの開発・改良業務に加わることになったのだ。

六太がここで良い働きを見せれば、自ずと月への道は開かれる……という話だったが――前途は多難だった。目下の課題が、月面バギーの改良だったからだ。これは、『落ちても壊れないバギー』にするか、あるいは『落ちないバギー』にしなければならないという難題であった。

解決の糸口をつかむため、技術者たちに詳しく話しを聞く六太。驚くべきことに、これまでずっとバギー開発は、車の専門家を雇わずに作ってきたらしい。だが、すべてNASA独自の技術ではあるものの、タイヤもブレーキもほぼ完璧に仕上げられていた。これ以上改良すべきところがない現状、残された道は『落ちないバギー』を考えるしかないのだが……良い案はなかなか浮かばない。

かつては自動車開発のプロだった六太、本領発揮なるか――!?

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宇宙兄弟

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TVアニメ『宇宙兄弟』読売テレビ 宇宙飛行士となった弟、無職の兄。約束をかなえた弟、約束を思い出す兄。約束の宙(そら)を目指す、宇宙兄弟の物語が始まる。

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08/17 (土)

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