第11話
冬の遠雷
冬。全人学級では、ひとつの恒例行事を迎えようとしていた。建前上は、“当番委員の振り分け”という名目の、日直をはじめとする様々な作業のペア分け。しかし、男女が互いに相手を指名することで成り立つ制度のため、実際は大人たちが管理する“公的な恋人選びの場”であった。
早季の相手は“ずっと同じ班だった”、良という男子になるともっぱらの噂だったが、当の早季は良の存在に違和感を覚えていた。やがて、あることをきっかけに、早季の疑念は確信へと変わる。覚も早季の話を聞くうちに記憶のすり替えがあったことに気づき、真理亜、守を加えた4人は、真実を確かめるため、良ではない誰か=Xの家があったと思われる朽木の郷へと向かう。
朽木の郷は、まるで廃村であるかのように人の気配が無く、寂れ果てた場所だった。そして、奥に進むほど土地は荒れ、木々がねじ曲がった異様な光景に変わっていった。それでも前進を続けた4人は、次第に封印された記憶を蘇らせていき…!?
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