宵闇
――春爛漫の世界で、幼女の姿をした秋の神様が遊んでいる。
帝州全域に雛菊たちが春をもたらす一方で、すでに春顕現を終えている創紫では幼い秋の代行者とその護衛官が平和な時を楽しんでいた。
天使のような顔立ちの少女の名は祝月撫子、大和最年少の現人神であり、秋の代行者だ。
そして褐色の肌に黄菊色の髪をした凛々しい顔立ちの男は秋の代行者護衛官・阿左美竜胆。
賊に襲われることが少ない季節である秋は、他の季節で起きている襲撃事件とは縁遠い毎日を過ごしていた。
「春の代行者さまに、従者さま……お会いしてみたいわ」
秋の穏やかな日常とは裏腹に、冬主従は現在の雛菊の状況を鑑みて、賊への警戒を強めていた。
「諸々事情がわかって確信した。春の里は信用できん、四季庁もだ」
冬は、春の後ろ盾になるよう、動きはじめる。
留まることを知らぬ桜前線を大和にもたらしている雛菊も、遠くで冬を想っていた。
「会いたい、の、気持ちがね。どんどん、膨らんで、るの」
皆の気持ちが交錯する中、事態は急展開を迎えようとしていた。
代行者の始まりの物語は、以下のように続く。
――四季達はそれぞれの背を追いかけて世界を回ることで季節の巡り変わりを齎した。
春は冬を追いかけ、それに夏と秋が続く、と。
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春夏秋冬代行者 春の舞
「春を咲かせよう。すべての人に春を」 “四季の代行者”とは——四季の神々から与えられた特別な力で各地に季節を巡らせる現人神。 人々が当たり前に感じている四季の巡りは、彼らの不断の努力によって保たれている。 しかし春の代行者・花葉雛菊がテロ組織に誘拐され行方不明となってから、大和国の季節は春だけが消え去ったままだった。 「雛菊様、独りにしないで。お願い帰ってきて」 自らの生活を全てなげうって主を探し続けた春の護衛官・姫鷹さくら。 大切な友人を守れなかった冬の代行者・寒椿狼星と冬の護衛官・寒月凍蝶。 十年の時を経て雛菊が突然の帰還を果たしたことで、止まっていた彼らの物語が動き出す。 様々な想いを抱えながら、雛菊とさくらは春を届ける旅を始める。 「二人で、生きる、の」 二度と手放さないと誓った少女とともに生きるために。 「あの二人は小さな恋をしていたんだ」 引き離された初恋の人に再び会うために。 「私達を傷つける、すべての者達に告ぐ」 誘拐され不条理に奪われた日常を取り戻すために。 雛菊とさくらは歩み続ける。 春を必要とする人のために。 悲しみの淵にいる人に寄り添うために。 何度傷ついても生きようと願う人に、希望を届けるために。 「私は貴方を守る。貴方も私には春をくれる。だから大丈夫、共に参りましょう」
放送スケジュール
05/10 (日)
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