二人ぼっち
――その時は、最愛の女の子が何年も帰ってこなくなるとは思いもしなかったのだ。
衣世での夏離宮襲撃を経て、帝州へと向かった春主従。
さくらはより一層、雛菊に対しより過保護に振る舞い、冬主従もまた遠くから二人を見守っていた。雛菊は訪れた地で、春の里を想起する。
決まって思い出すのは、先代の春の代行者である母のことだった。
いまより昔のこと。
当時、春の代行者を務めていた雛菊の母・紅梅が、幼い雛菊を連れて春の里へ向かっていた。雛菊の父である花葉春月に娘を預けるためだ。
「母さま、また春のけんげんをしにいくの? もう春なのに?」
「実は母さま、あまり身体が良くないの。だから、治療をしにいかなきゃ」
雛菊が思い返す過去は、いつも悲しみを纏うものばかりだ。
春の里について雛菊が想いを馳せる傍らで、さくらもまた古い記憶を引っ張りだしていた。
のちに自身の最愛の主となる人との出会いの過程。そして、さくらが如何にして代行者護衛官になったかを。
代行者の始まりの物語は、以下のように続く。
――冬はその言い分に悲しんだが、大地の願いを聞き入れて、自分の生命を更に削り生命を創った。それが夏と秋だった、と。
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春夏秋冬代行者 春の舞
「春を咲かせよう。すべての人に春を」 “四季の代行者”とは——四季の神々から与えられた特別な力で各地に季節を巡らせる現人神。 人々が当たり前に感じている四季の巡りは、彼らの不断の努力によって保たれている。 しかし春の代行者・花葉雛菊がテロ組織に誘拐され行方不明となってから、大和国の季節は春だけが消え去ったままだった。 「雛菊様、独りにしないで。お願い帰ってきて」 自らの生活を全てなげうって主を探し続けた春の護衛官・姫鷹さくら。 大切な友人を守れなかった冬の代行者・寒椿狼星と冬の護衛官・寒月凍蝶。 十年の時を経て雛菊が突然の帰還を果たしたことで、止まっていた彼らの物語が動き出す。 様々な想いを抱えながら、雛菊とさくらは春を届ける旅を始める。 「二人で、生きる、の」 二度と手放さないと誓った少女とともに生きるために。 「あの二人は小さな恋をしていたんだ」 引き離された初恋の人に再び会うために。 「私達を傷つける、すべての者達に告ぐ」 誘拐され不条理に奪われた日常を取り戻すために。 雛菊とさくらは歩み続ける。 春を必要とする人のために。 悲しみの淵にいる人に寄り添うために。 何度傷ついても生きようと願う人に、希望を届けるために。 「私は貴方を守る。貴方も私には春をくれる。だから大丈夫、共に参りましょう」
放送スケジュール
04/26 (日)
- TOKYO MX・00:00
- BS11イレブン・00:00
- Abemaアニメ3・00:00
- CBCテレビ・02:07
- HBC北海道放送・02:28
- MBS毎日放送・02:38
04/27 (月)
- AT-X・22:00
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